読書記録

本は距離と目方

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

生命式

『生命式』 村田沙耶香、河出書房新社、2008 ----- 読んだ:2024年5月 友人が、中学2年生の息子さんが読んでいるのを借りて読んだと聞き、私も読み始めてみました。星新一やマーガレット・アトウッドの『侍女の物語』を思い出す、短編のサイエンスフィクシ…

書店が閉店した

近所の中規模書店が閉店しました。書店の閉店でいつも私が思うのは、本 --> 言語 --> 教育と連想ゲームをして、日本語で多くの学問を学べるメリットがある一方で、新しい分野が翻訳されずに学問が数十年単位で停滞しているのではないかという疑問です。 日本…

知識人とは何か

『知識人とは何か』 エドワード・W.サイード著、大橋洋一訳、平凡社、1995 原著:Edward W.Said, Representations of the Intellectual: the 1993 Reith Lectures, 1994 ----- (2024年5月-6月) たった15ページの「はじめに」を読むのに1時間半ほどかかった…

このブログについて

娯楽や仕事のための読書は割愛しています。このブログは自分の読書体験の記録のために書いています。過去に読んで今も残っていること、今後読もうと思って何を考えているかなどのメモです。そのため真面目な本が多いですが、暇つぶしや必要で読んだ本でも面…

サピエンス全史:文明の構造と人類の幸福

『サピエンス全史:文明の構造と人類の幸福』 ユヴァル・ノア・ハラリ著、柴田裕之訳、河出書房新社、2016 原著:Yuval Noah Harari, Sapiens: A brief History of Humankind, 2011 -----

銃・病原菌・鉄

『銃・病原菌・鉄』 ジャレド・ダイアモンド著、倉骨彰訳、草思社、2000 原著:Jared Diamond, Guns, Germs, and Steel, 1997 ----- この本を最初に知ったのは多分2007年前後、当時の上司が出版から数年経っているけど、と言って読んで面白かったと話してい…

ご冗談でしょう、ファインマンさん

『ご冗談でしょう、ファインマンさん』 リチャード・ファインマン著、大貫昌子訳、岩波書店、2000 原著:Richard P. Feynman, Surely You're Joking, Mr. Feynman!: Adventures of a Curious Character., 1985 ----- 学生時代にこれを読まなければ物理学科じ…

力なき者たちの力

『力なき者たちの力』 ヴァーツラフ・ハベル著、阿部賢一訳、人文書院、2019 原著:Václav Havel, Moc bezmocných (The Power of the Powerless), 1978 ----- 知り合いが、僕が生まれた時は社会主義の国だったと聞いたとき、当時学生だった私には社会主義と…

ショックドクトリン:惨事便乗型資本主義の正体を暴く

『ショックドクトリン:惨事便乗型資本主義の正体を暴く』 ナオミ・クライン著、幾島幸子訳、岩波書店、2011 ----- (2024年5月) この書籍のことは知っていながらも読むには至っていませんでした。調べ物をしていてこの本が出てきたので手に取って、上下巻…

攻撃:悪の自然誌

『攻撃:悪の自然誌』 コンラート・ローレンツ著、日高敏隆、久保和彦訳、みすず書房、1970 原著:Konrad Lorents, Das sogenannte Böse (On Aggression), 1963 ----- 読み始め:2024年5月 以前読んだ『人はなぜ戦争をするのか』で得られなかった、その疑問…